2011年1月20日木曜日

縁(えにし)。

思い出してみれば、去年の夏からなんだよな。
親友Aとギクシャクしだしたのは。


あの長すぎた夏にAの身体機能の低下が始まってた(実際はもっと前からかもしれない)。

でも、Aは頑張り屋だし、支えてくれる同僚や友人、先輩に恵まれていた。
まあ、それはずいぶん後になって分かったのだけれど。

ぼくはというと、そのしんどい時期を過ぎて「頑張っていない」と言われることを恐れないという選択肢をとった。
若い頃は短くても濃密な人生を望んだけれど、今はこの時間を少しでも長続きさせたいと思うようになったから。
でも、この世の中、頑張らない人間よりは頑張っている人間のほうが評価される。

だから、ぼくの取った選択はそれ自体がリスキーなものだった。
実際、Aを飲みに誘ったときに携帯メールで「仕事にも行かねーヤツとは飲みたかねーな」の言葉で断られてしまったから。

今思えば、その時期はAにとって本当にしんどい時期だったんだろうと思う。
仕事でも私生活でも頑張らねばならなかったのだから。
そのことに気づいてあげられたらここまで拗れることもなかったのかなと、今は思う。

その後、10月ぐらいにAにマイミクを切られていることに気づく。
正直、マジで凹んだ。泣きたくなるほどに。
でも、その時はあえてAに理由を問うことはしなかった。
自分にとって大切な者を失ったという喪失感はしばらく続いたけれど。

それから3ヶ月が過ぎて、昨日、AがぼくのマイミクであるBのミクシィ日記にコメントを付けているのを見つけた。
最初は悪気はなかった。けれども、ぼくがAに付けたコメントはとてもシニカルで悪意に満ちたものだった。

他のマイミクさんからは当然ながら批判されました。
書いた本人であるぼくが読み返してみて「これは酷い」って思ったぐらいだから。
マイミクを切られたショックと怒りが混じったものが文章に滲み出ていた。

その後、Bが「Aが自分の日記になにか書いてるぞ。公開範囲を広げているからコメントしてやれ」と。
別のマイミクCさんも「ブロックされていなかったらコメントしてあげて」とリンク先を教えてくれた。

Aは皆に自分の身体機能の低下と、その辛さを告白し、その上でなお頑張りが足りないことを詫びていたのだ。

あまりにいじらしいじゃないか。ぼくがこのAの葛藤に早く気づけばよかったのだ。

そして、ぼくはまず夕べの暴言を詫びて、自分が今どう考えているか、そして何故「頑張っていない」と思われてしまう道をあえて選んだかを、転職の話を絡めてAへのコメントとして書いた。
書き終わって「投稿」したとき、既にAが尊敬する先輩二人からレスが付いていた。
内心「俺の出番はなかったかな」と思いつつも、投稿したコメントはそのままにした。

それからさほどの時間を経ずに、Aからの2度目のマイミク申請リクエストがぼくのもとに届いた。
泣きたくなるほど嬉しかった。実際、泣きかけていたし。

過去、何回かAとギクシャクしたことはあった。知り合ってから20年近いのだから喧嘩をしないほうが変なのだろうけれど。
でも、こんなに長いのは初めてだった。

今思うに、その3ヶ月は必要な時間だったんだと思う。
Aにとっても、ぼくにとっても。

Aとぼくのそれぞれの、そしてお互いの生き方を認められるために。

今こうやって穏やかな気持ちでこの話を書けることを嬉しく思う。



【訂正】 
文中、プライバシーに深く関係する表現が含まれていたので、その箇所を訂正
しました。
関係各位にご迷惑をおかけしたことを深くお詫びします。

4 件のコメント:

  1. あのさぁ「頑張らない」んじゃなく、これからは別のステージで「頑張る」んじゃないのか?

    自分を含めた当事者のために当事者しかできないことに身を投じていくんだろう?それってメチャクチャ頑張らないと駄目じゃないのか?

    カズ

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  2. >カズさん

    世間一般では「頑張ります」のほうが高く評価されるのはよくわかっています。
    そして頑張っている人を否定するつもりもない。

    あくまで自分が潰れないために「頑張らない」と言っているだけ。

    諸般の事情で、その前提自体が危うくなっているけれども、くだんの仕事についたら否応なく頑張ることになるわけで。

    「頑張らない」と自分から言ってしまうことは当事者運動でも異端視されることなのでしょうか?

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  3. 健常者みたいな頑張りは身体を壊す、それに伴って心も壊すものだろう。

    さと坊さんはこれまで健常者の中で頑張ってきた…でもそれはもう長くはない…というか限界に来た。

    だから今は次に頑張れそうな場所や役割を探しているんでしょう?俺もそうだけどね。

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  4. >カズさん

    くだんの件は白紙に戻ってしまったけれど、確かにカズさんの仰る通りです。

    自分が何らかの意味ある存在になれるなら、これほど嬉しいことはないし。
    その為だったら、いくらでも頑張れちゃうみたいな。

    ただ、ほんとうに体を壊してはは何も出来なくなってしまうので、敢えて
    「頑張らない」と言っているだけ。
    実際は頑張っちゃうんだろうし。ぼくの性格的にみてもね。

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